こんにちは!福井県立大学 生物資源学研究科所属の中村です。今回は前回に続き発掘現場の様子をレポート…するわけではございません!実は、11月7日から11日まで、タイで行われたIPC6(第6回国際古生物学会議)にポスター発表者として参加しましたので、このレポートではその様子を皆様にお伝えしたいと思います。
11月7日、コンケーン県にあるPullmanホテルを会場にして学会がスタートしました。午前中は県知事やマハサラカン大学の学長などによるウェルカムスピーチ、そして、著名な研究者の方々による基調講演が行われました。自分は今回が初めての学会参加であり、この時点で少し緊張していたのを覚えています。午後からはセッションごとに部屋が割り当てられ、自由に興味ある発表に参加することができる形式でした。また、セッションの途中でコーヒーブレイクの時間が設けられており、この時にポスター発表が行われます。翌日以降のセッションはこのような形式で進行されていきました。ちなみに、僕は最終日である11月11日に発表が割り当てられていました。一通りセッションが終わりますと夕飯の時間になります。この日は大会場でミュージカルイベントを伴う、ディナーパーティーが開かれました。文字通り、飲んで、食べて、踊って…。この時はとても学会に参加しているとは思えませんでした。
11月8日から11月10日までに関しても、充実した時間を過ごすことができました。僕は翼竜類の記載の研究を行っているのですが、翼竜類の足跡の研究の講演を聞くことができ、とてもモチベーションが上がりました。学会はもちろんのこと、この期間にはタイでとても有名なお祭り、ロイ・クラトン祭り(Loy Khratong Festival)やマハサラカン大学ツアーなどが行われ、現地のお祭りの雰囲気や貴重な化石を見ることができました。
そして、ついにポスター発表当日となりました。初日と比べてかなり緊張し、背中を冷汗が伝っていきます。英語で質問に受け答えできるだろうか…。そもそも、だれか見に来てくれるのだろうか…。様々な不安が頭の中で飛び回っていましたが、今回の学会で友人となったタイの大学院生の方や、ポスターに興味を持ってくれた方が訪れてくださり、質問をいただくことができました!たどたどしい英語でしたが、丹念に僕とコミュニケーションをとってくださり、とても良い経験をさせてもらいました。
そうこうするうちに、学会も閉会の時間が近づいてきました。とても密度の濃い、素敵な五日間を過ごすことができました。これからも研究に励み、ドンドン他の学会にも参加できるよう努力していきたいと思います。それでは、今回のレポートはここで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
学会受付
初日 基調講演の様子
ディナーパーティーの様子
マハサラカン大学ツアー
写真は、大学内の古生物学研究・教育センター
ロイ・クラトン祭り(Loy Khratong Festival)
ポスターと自分
ポスター発表の様子
こんにちは!福井県立大学 生物資源学研究科所属の中村(M1)といいます。このレポートでは、3年ぶりに行われた2022年度タイ―日本恐竜化石合同発掘調査の様子を皆様にお伝えしたいと思います。
11月1日から11月3日の事前調査を終え、ついに11月4日に発掘調査がスタートしました!最初は安全祈願のため、コラート化石博物館の館長とラジャバット大学の学長、そして福井県立大学の柴田正輝先生と野田芳和先生によってお祈りが捧げられました。日本からは他にも、福井県立恐竜博物館の湯川弘一研究員と安里開士主事が参加しました。ちなみに、ラジャバット大学の学長が発掘現場に訪れるのは、2007年から続いているこのタイ―日本恐竜化石合同発掘調査の期間中では初めての事だそうです。自分はとても運がよかったと感じます!お祈りにはフルーツやジュースなどが供えられていましたが、その他にも豚の頭などがあったのが特に印象的でした。日本ではあまり目にすることがないですよねぇ…。
安全祈願が終わった後、本格的に化石の発掘に移っていきます。発掘調査地の地層はすでにいくつかのブロックに分割されていました。何でも、一度形成された地層が何らかの要因で分割され、それが地中に埋もれてこのような状態になったようです。現地ではこのブロックをアイランドと呼んでいました。では、どのようにして発掘をするのかというと、まず、ブロックとなっている地層を取り出すために、爆薬を仕掛けて爆破します。そして、重機で取り出してハンマー隊の方に持っていきます。取り出した地層はまだ大きい岩塊なので、柄の長い大ハンマーで人が持てるぐらいのサイズに割ります。この時点で大きな獣脚類(肉食の恐竜)の歯が見つかったりして、とても興奮しました。岩石がこのサイズになったら、後は通常のハンマーや玄能を使ってさらに小割にしていき、化石を探していきます。ある程度小割にしたら次の岩石を割り、それが終わったらまた次を、という風にこの作業を業務終了時間まで繰り返していきます。
このようにして発掘調査がスタートしました。これからどのような化石と出会えるのか、想像しただけでもワクワクしてきます!それでは、今回のレポートはここで終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
発掘現場
現場の説明をする柴田先生
安全祈願の様子
左から、野田先生、ラジャバット大学学長、コラート化石博物館館長、柴田先生
お供え物の豚の頭
重機で地層を取り出す様子
現地の人が大ハンマーで割る様子
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